Abstract
扁平上皮癌関連抗原(SCC抗原)が高値を示した舌膿原性肉芽腫の1例を経験した。患者は65歳,男性で,右側舌側縁部に有茎性腫瘤を認めた。SCC抗原が高値を示し,FDG-PET/CTにて病変への集積亢進を認めたが,他部位に集積亢進は認めなかった。切除生検の結果,病理組織診断は膿原性肉芽腫であった。術後経過は良好で,SCC値は基準値となった。本症例の如く,悪性腫瘍以外でもSCC抗原が陽性を示すことがあり,診断には注意が必要であると考える。
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