Abstract

パプアニューギニアのラバウル近郊で現地人により採取されたスナホリガニの一種ミナミスナホリガニHippa adactyla Fabricius, 1787について,核18S及びミトコンドリア16SリボソームRNA遺伝子配列を解析し,近縁種間及び同種内の関係について分子的に比較した。その結果,インド-太平洋域に広く分布するとされる本種において,パプアニューギニア産個体はインド洋産個体と分子的に異なる一方,台湾産個体とは極めて近い関係にあることが示された。あわせて,本種を「グムグム(Gum Gum)」と呼んで食用とする現地の習慣を,他の地域の食習慣とともに紹介した。本稿は,南太平洋域のスナホリガニ類の分子的情報と,同域での食用採取について,初めて報告するものである。

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