Abstract

症例は82歳女性.貧血の精査のため当院に紹介となった.胸腹部造影CTで中間リンパ節転移を伴う上行結腸癌が疑われ,下部消化管内視鏡検査にて全周性3型腫瘍を上行結腸に認めた.根治切除可能と診断し,腹腔鏡下回盲部切除術,D3郭清を施行した.病理組織学的検査にて腫瘍は髄様癌と診断され,腹壁浸潤を認めたが,剥離断端は陰性で所属リンパ節転移もなく,術後補助化学療法は施行せず経過観察していた.術後7ヵ月目の造影CTにて,左副腎転移と大動脈周囲と右外腸骨動脈周囲リンパ節転移を認めた.原発巣の遺伝子検査で,MSI-highとBRAF V600E遺伝子変異陽性であった.Capecitabine+Bevacizumab療法を4コース施行したが,リンパ節増大を認め,Nivolumab療法に変更後1年9ヵ月を経過した現在PRを維持している.免疫療法が奏効した髄様癌の症例を経験したので,文献的考察を含めて報告する.

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