普通セメント (OPC), 高炉スラグセメントA種 (SCA), B種 (SCB), C種 (SCC) およびフライアッシュセメントB種 (FACB) を用い, ひびわれの有無の異なるコンクリート試験体の海洋環境下における暴露15年試験を実施し, 圧縮強度, 可溶性・全塩化物含有量, ひびわれ治癒 (閉塞), および埋設鉄筋の電気化学的性状および物理的性状に関する試験を行った. 塩化物の浸入量および鉄筋の腐食量をセメント種で比較すると, 概ねOPC>FACB>SCA>SCB>SCC, の順になった. また, セメント種によらず, ひび割れ幅が概ね0.5mm以下の場合, ひびわれ治癒 (閉塞) が認められたが, 0.5mmよりも大きな場合, ひびわれ治癒は観察されなかった. コンクリートと鋼材の界面に空隙が存在する箇所において孔食が生じていた.
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