The Reaction of Clupeine and Salmine with Nitrous Acid Reactivity of their N-Terminal and Guanidyl Groups

Abstract

アルギニン,アルギニン含有ペプチドおよびクルペインについて長時間にわたる亜硝酸との反応を検圧式VanSlyke法によりしらべて,グアニジン基の反応性を検討した結果,いずれの試料についても反応時間が長くなるにしたがってグアニジン基も徐々に反応することを認めた。クルペインおよびサルミンの遊離アミノ基(N-末端基)を定量分析した。そして,上記の結果にもとづきその定量値へのグアニジン基の寄与について考察した。これを考慮にいれて,クルペインは調製品によって1分子(分子量6000)あたり0.5～0.9当量のN-末端アミノ基を有し,残りはイミノ基と考えられる。サルミンはN-末端基としてほとんどアミノ基をもたず,大部分がイミノ基であると推定され,既報のDNP法によるN-末端分析の結果と一致する。