Abstract

ゲットウ精油成分の中でイソチモール, チモールそしてオイゲノールは植物病原菌に対してかなりの抗菌活性を有しているため, これらの精油成分を用いてより活性の強い化合物の合成を試みた. Reimer-Tiemann 反応により対応するアルデヒド類を合成し, NaBH4で還元することで5-アルキル-2-ヒドロキシベンジルアルコール類を合成した. これらのベンジルアルコール類とPSCl3とを反応させて6員環状リン酸塩化物を合成し, これに環外置換基として精油成分であるシトロネロール, イソチモール, チモール, オイゲノールおよびフェネチルアルコール等を反応させることにより6員環状リン酸エステル類を21種類合成した. 合成化合物の植物病原菌に対する抗菌活性では, ピシウム菌に対して 6-ethyl-2-phenoxy-4H-1,3,2-benzodioxaphosphorin 2-oxide (13) がもっとも強い活性を示し10ppmで38.5%であり, 白絹病菌に対しては 6-isopropyl-2-methoxy-4H-1,3,2-benzodioxaphoshorin 2-sulfide (17) がもっとも強い活性を示し10ppmで62.0%であった.

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