Abstract

実稼働している3つの生ごみバイオガス化施設を対象に,生ごみバイオガス化技術のメタン (CH4) 回収量,環境保全性,経済性等の特性を明らかにした。搬入生ごみ1tonあたりのCH4発生量は約67~92m3N/ton,異物除去生ごみ1tonあたりのCH4発生量は約83~103m3N/tonであり,CH4発生量の評価にあたっては,CH4濃度計測値の誤差,生ごみ中の異物の混入率,炭素含有率も含めた総合的判断が必要であることを示した。生ごみバイオガス化施設では,大気環境への臭気の排出に留意する必要があり,排水処理対象の発酵槽液状残渣の水質は,生ごみ処理量の変動,メタン発酵システムや液状残渣の前処理方法等によって,違いが生じていた。また,生ごみバイオガス化施設での使用電気は,バイオガス発電によってすべて賄われているわけではなかった。さらに,人件費を含まない施設の維持管理コストは,液状残渣の処理水を下水道放流して臭気は通常の設備で対応する場合には約7,500~9,600円/ton,処理水を河川放流して臭気を高度処理するとともにバイオガス発電に補助燃料を利用する場合には約14,500円/tonであった。

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