Abstract

水溶液中に1,10-フェナントロリン-鉄(II)キレートの適当量と微量のクロロ白金(IV)錯陰イオンが共存するとき,ニトロベンゼンでふりまぜると赤色のキレート陽イオンと白金の陰イオンがイオン対となって有機相へ抽出されることを見いだしたので,このような現象に基づく微量白金の吸光光度定量法を検討した。すなわち,抽出におよぼすキレート濃度,塩化物濃度,pH,ふりまぜ時間・溶媒の種類,共存塩などの影響について検討し最適条件を定めた結果,8×10-6~4×10-5mol/lの白金濃度でBeer則が満足され,白金に対する撰択性の高い鋭敏な定量法であると認められた。なお抽出種の組成についても検討し,[Fe(Phen)3]2+・[PtCl6]2-(Phen:フェナントロリン)のようなイオン対として抽出されていることを明らかにした。

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