Abstract

シクロプロパンを化学構造に持つ, 新規殺ダニ剤 cycloprate (ZARDEX®, ZR-856, hexadecyl cyclopropanecarboxylate) の生物活性がミカンハダニを用いて調査された. この化合物は, 卵期のすべての発育ステージに高い致死活性を示し, ほとんどの場合, 幼虫体の形成期に発育が停止した. また, 卵処理の影響は, ふ化後の幼虫の死亡にもみとめられた. 幼虫および若虫にたいする致死作用は, 若齢期ほど高く, 死亡は, ほとんどが静止期あるいは静止期からの脱皮直後にみられた. 成虫にたいする致死作用は, 比較的弱いが, 雌成虫の産卵および次世代ふ化幼虫数の減少をもたらし, 不妊効果のあることがみとめられた. これらの生物活性から, cycloprate が既存の殺ダニ剤とは, その作用機構を異にすることを示唆している.

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