Abstract
表題の反応は,2-イミダゾリジノンに結合する置換基および求核試薬の種類によっていちじるしく異ド なった生成物を与える。ブチルアミンが求核試薬のとき,置換基によって生成物はつぎのように変化する。(1)1-メトキシカルボニルー2-イミダゾリジノン[1a]では,イミダゾリジノン環の環内カルボニル基が反応点となって開環生成物を与える型の反亦(U攻撃反応)が優先する。(2)1-アセチルー2-イミダゾリジノン[4d]では,U攻撃反応と1-位のアセチル基のカルボニル炭素が求核攻撃を受ける型の反応とが併発する。(3)[1a]の3-位に置換基(C6H5,COOCH3)を導入すると,U攻撃反応は起こらず,1-位または3-位の置換基のカルボニル炭素が求核攻撃を受ける型の反応のみが起こる,(4)U攻撃反応が起こるためには,2-イミダゾリジノン環の1-位または3-位に,アセチル基やメトキシカルボニル基のような電子求引性の置換基が結合することが必要である。(5)1-メトキシカルボニルー`ゼ5-ペルヒドロシクロペンタ[4]イミダゾールー2-オン[7a]では,[1a]の場合と異なり,1-位のメトキシカルボニル基のカルボニル炭素原子が求核攻撃を受ける型の反応が主反応となる。(6)U攻撃反応はインシアナート中間体を経由して起こる。つぎにナトリウムベンゼンチオラートが求核試薬のときは,[1a]およびその誘導体はすべてメトキシカルボニル基のメチル基の炭素原子が求核攻撃される型の反応を優先する。
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