Abstract

製鉄所の高炉より排出されるガスに含まれる二酸化炭素を圧力スイング吸着法(PSA法)で分離回収する方法について検討中である.市販で入手可能なゼオライトおよび活性炭の吸着等温線を測定し,CO2, CO, N2の吸着量を指標として吸着材を選定した.選定した吸着材をPSA試験装置に充填し,高炉ガスを模擬したガスから,吸着,洗浄および脱着の三工程からなるPSAプロセスによってCO2を分離した.本論文では,PSAプロセスにおける3種の操作条件の検討について報告する.1) 原料ガス流量/吸着材量の比はCO2回収量に影響し,ある限度以上では回収量が頭打ちとなる傾向が見られた.2) 原料ガスのCO2濃度は洗浄時間(洗浄ガス量)に影響し,原料ガスのCO2濃度が高いほどより少ない洗浄ガス量で回収ガスのCO2濃度を上げられることがわかった.3) 原料ガスに水分を添加して分離性能への時間的影響を評価した試験では,試験初期ではCO2回収率が低下するが,以降は回収率への影響はなく,吸着材に対する水分吸着が飽和し性能が安定したためと推測した.

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