Abstract
要旨:症例は48 歳男性.左半身の脱力,構音障害を主訴に当院救急搬送.初診時,左顔面および右上下肢の温痛覚低下,軽度構音障害,左核下性顔面神経麻痺,左上下肢不全麻痺,左肢節運動失調を認めた.頭部MRI 拡散強調画像で延髄左背外側に限局した梗塞巣を認め,MRA では頭蓋内左椎骨動脈は描出不良,3D-computed tomography angiography(3D-CTA)ではV4 レベルで左椎骨動脈は閉塞していた.椎骨動脈閉塞による延髄外側梗塞で,同側の上下肢不全麻痺を呈したOpalski 症候群に同側の核下性顔面神経麻痺を伴ったものと考えられた.通常,延髄外側梗塞では錐体路徴候や核下性顔面神経麻痺はきたさないが,椎骨動脈の狭窄や閉塞を認める場合には病変周囲の血流低下を伴う可能性があり,同側錐体路障害や顔面神経障害を呈しうることを念頭に置く必要がある.
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