Abstract

脳アミロイド血管症(cerebral amyloid angiopathy: CAA)は脳出血や脳梗塞等の脳血管障害の原因となり,近年アルツハイマー病との密接な関連が明らかになった病態である.アミロイドβ の排出障害はCAA 発症の一因であり,脳内の中小動脈壁へのアミロイドβ の沈着は,アミロイドβ の排出経路の一つであるIPAD(intramural periarterial drainage)経路と重なっている.そのためIPAD の促進は,CAA の新規治療法として期待されている.PDE-3 阻害剤であるシロスタゾールは,CAA のモデルマウスでIPAD を介したアミロイドβ の排出を促進させた.カテコール型フラボノイドであるタキシフォリンは,アミロイドβ のオリゴマー化を抑制し,アミロイドβ40 の血中への排出を促進させた.シロスタゾールとタキシフォリンの併用療法はCAA の新規治療薬として期待される.

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