Abstract

症例は68歳女性.夜間多尿,口渇,多飲を自覚し,全身浮腫も認めたため,前医を受診し,ACTH依存性クッシング症候群と診断され当院紹介となった.頭部造影MRIで下垂体腫瘍を疑う病変が見つかり摘出術を施行したが病態の改善を得なかった.異所性ACTH産生腫瘍を疑い,FDG-PET/CT検査を施行し,右肺中葉の結節影に淡い集積を認めたが,炎症所見と考え原因病巣は指摘できなかった.68Ga-DOTATOC-PET/CT検査を施行し,FDG-PET/CT検査で炎症病変と考えられた右肺中葉の結節影に異常集積が認められ,同部位が原因病巣と考え手術を施行した.右中葉の径15 mm大の結節を楔状切除し,病理結果は定型カルチノイドであった.切除後,病状の改善が得られた.異所性ACTH産生肺カルチノイドの診断には苦慮することが多いが,本症例では68Ga-DOTATOC-PET/CTが診断に有用であったので報告する.

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