Abstract

近年開発された巨大網状構造イオン交換樹脂は従来のゲル型のイオン交換樹脂に比較して, 膨潤収縮が少なかので, 非水溶媒中でも十分使用可能であること, 気相中でも使用できるなどすぐれた利点を持っている。著者らはH形, OH形としたこのイオン交換樹脂を簡単な酸・塩基触媒と考え, エステル (酢酸メチル, 酢酸エチル) の加水分解, 加アルコール分解 (酢酸ブチルをエタノールで) を行ない, その反応機構を動力学的に考察し, 塩基触媒の場合は, 触媒自身が反応に直接関与しているとして結果を説明した。またこの樹脂の特性は従来のゲル型の樹脂と大差ないことも判明した。最後に一般の酸および塩基触媒の反応速度の差を生成物の自由エネルギーの差に基づく活性化エネルギーの変化によるとして定性的に説明できることを示した。

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