Abstract

自治体が回収したごみを機械分別して得られた,厨芥や紙類等を主とするごみを投入する乾式バイオガスプラントに,80℃での生物学的超高温可溶化技術を採用した場合の効果を,100L超高温可溶化槽を用いた回分式試験で検討した。投入ごみをメタン発酵汚泥で超高温可溶化する方法では滞留時間1日で大きな可溶化効果がみられるのに対し,メタン発酵後の残渣を超高温可溶化する方法では可溶化時間の経過とともに可溶化効率が漸増する傾向が見られた。バイオガス発生量については,両方法とも可溶化期間が1日では約10%程度バイオガス発生量が増加するが,2日を越えると逆に低下した。超高温可溶化槽の気相部分の気体を循環することにより,メタン発酵阻害が発生しない程度にアンモニア除去を行うことができた。微生物叢解析の結果,超高温可溶化プロセスで,投入ごみをメタン発酵汚泥で超高温可溶化した場合には糖類や乳酸の発酵に関与する微生物が,またメタン発酵後の残渣を超高温可溶化する方法ではたんぱく質を分解する微生物が優占するなど,可溶化対象となる物質が異なると,増殖する微生物群が異なることを見出した。

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