Abstract
2011年4月11日,福島県いわき市でM7の浅発地震が発生し,4月21日から約50日間,余震域内の2つの深層孔井(SMKとHLN)で地下水位の臨時観測を行った.SMKとHLNにおける1mmの水位変動は,それぞれ2.94 × 10−10と2.42 × 10−10の体積歪に相当する.観測されたデータは,本震直後にはSMKで8m低下し,東にわずか6.2kmしか離れていないHLNでは10m上昇したことを示唆する.水位変動はM3.3〜M5.9にわたる27個の余震についても認められた.発震機構解が求められている24個の中の21個に関しては,水位変化が体積歪変化の理論値と比例する(R2 = 0.96).このことは水位変動の主因が地震に伴う体積歪変化であることを示す.27個の余震の中の約30%には,地震の20分〜3時間前から微弱な水位変動が伴われていた.これらは興味深いシグナルだが,地震の前兆であるとは断言できない.
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