Abstract
症例は61歳の男性で,臀部痛を主訴に前医を受診後,直腸腫瘍を認め精査加療目的に当院へ紹介受診した.会陰部は悪臭を伴う広範囲な腫脹・壊死を認め,直腸診では全周性腫瘍を触れた.血液検査では炎症反応高値,腫瘍マーカー高値を認めた.造影CTでは下部直腸に全周性壁肥厚と皮下軟部組織への空気像の波及,胃内への造影剤漏出を認め,上部消化管出血を伴う直腸癌穿通によるFournier壊疽が疑われた.内視鏡的止血術を試みるも,多量の血餅によって視野確保が困難であり,内視鏡的止血術は困難と判断し開腹手術へ移行した.広範胃切除術・横行結腸人工肛門造設術,debridementを施行した.第12病日に腹会陰式直腸切断術を施行し,術後経過良好にて薬物療法科へ転科となった.
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