Abstract
症例は65歳,女性。Fluorine-18 fluorodeoxy-glucose-positron emission tomography (FDG-PET)検診にて左乳房B領域に異常を指摘され,要精検となった。初診時,視触診では異常は認めなかった。マンモグラフィ(以下,MMG)では左MLO撮影でL,CC撮影でIに索状の陰影が認められ,局所的非対称性陰影,カテゴリー3と判断したが,超音波検査(以下,US)では異常を認めず,経過観察とした。6カ月後の再診時には左乳房B領域に硬結を触知,MMGで陰影の増大が認められた。USでは同部位に地図状低エコー域が出現していた。コアニードル生検にて乳管癌と診断し,手術を行った。病理組織学的検査では腫瘍の主体は充実性もしくは乳頭状の構造をなす非浸潤性乳管癌で,免疫組織学的に腫瘍細胞の神経内分泌性格が示され,形態像とあわせsolid papillary carcinomaと診断した。同腫瘍は緩徐な発育を示すとされるが本症例では6カ月間に視触診,MMG,USで指摘可能な変化を生じており、注意が必要であると考えられた。またFDG-PETにて乳房に異常が指摘された場合,慎重な対応が必要と考えられた。
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