Abstract

処女,妊娠および泌乳雌マウスにおける16の種々の行動変量を因子分析し,それらの行動変量の関連性を調べた.用いたマウスはC3H/He,C57BL/6,DBA/2およびDDD近交系計28匹である.調べた行動変量はOpen-field(OF)行動について3変量,巣作り行動について4変量,自発性行動について7変量および身体的2変量の合計16である.その結果,全体の80%が第6因子までに分割され,第1因子から第4因子までは,それぞれ,複合型活動性,妊娠時自発性行動,単一型活動性および情動性に関与するものと考えた.また,巣作り行動の巣材収集行動と巣材加工行動ならびにOFの外側移動量と内側移動量はそれぞれ別の機構により支配され,さらに,移動を伴う単一型活動性の高いマウスは泌乳量が低いことが示唆された.

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