Distribution Pattern of Concentrations of Ovarian Hormones in Peripheral Blood in Cows.

Abstract

乳牛の末梢血液中卵巣ステロイドホルモン測定値の分布型を知る目的で,人工授精後0日,5~7日,9~11日,13~15日および卵胞のう腫牛のプロジェステロン(P)とエストロジェン(E)値およびE/P比を調べた。その結果,P,E値およびE/P比は,受胎群,不受胎群および卵胞のう腫群ともすべて対数正規型の分布を示した。したがって,これらのホルモン測定値は対数変換後の統計処理で,より正確な結果が得られることが明らかとなった。授精後15日までの血中ホルモン値を対数変換後の平均値でみると,Pは,受胎群が不受胎群に比べて6日目から高値となり10日目で有意差が見いだされた。Eは,受胎群では6日目から急に低下し,不受胎では9日目から低下したが,13~15日間では受胎群も不受胎群も同レベルの低値であった。E/P比は,13~15日間で受胎群が不受胎群に比べて有意に低下した。