Abstract

三原山火口内の岩津丘には100°~350℃の噴気孔が多数ある。そして噴気孔周辺の火山灰は,塩酸や硫酸などを含む噴気孔ガスによって変質している。このようなガスによる分解過程において火山灰の主成分であるケイ酸,アルミニウム,鉄などの成分がどのように行動するかを知る目的で本実験を行なった。そして水洗して可溶性の昇華物や変質生成物を除いた変質火山灰と変質していない火山灰とを化学分析し比較検討した。各成分について未変質火山灰のモル百分率に対する変質火山灰のモル百分率の比を算出し,これを残留比と名づけた。この相対的増減はガスによって分解変質を受けるとき,濃縮または残留する傾向を示す尺度となり,10成分の残留比の平均について考察すればその傾向の大きさはつぎのとおりとなる。K>Ca>Si>Al>Mg>Ti>Fe>Mn>P>Naこの中でカリウムとカルシウムは各試料によって残留比はいちじるしく異なり,もっとも変質の条件の影響を受ける成分と考えられる。

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