Abstract

ラット,ヤギおよびウシの胚盤胞を眼科用メスの先端をさらに研磨し改良した金属刃を使って切断2分離を行い,体外培養後0.5時間から3時間にその分断胚の発育状態を検討した。1.ラット,ヤギおよびウシのいずれの胚も高率に切断2分離することができた。しかし,ヤギの初期胚盤胞は透明帯が硬く,均等分断が困難であった。2.ヤギにおいては透明帯が柔軟になる後期胚盤胞の時期に分断した場合,内細胞塊を著しく損傷させることなく切断2分離できることが明らかになった。3.培養後の2分離胚の発育率は,ヤギ(6/6,100%),ウシ(10/13,77%)の胚にくらべてラットでは低かった(29/62,47%)。以上の結果より,本実験に用いた金属刃による透明帯上からの切断2分離は,透明帯除去および胚の吸引保定の必要性がなく,簡易で再現性の高い方法であって,ヤギやヴシ胚で透明帯が軟化した時期に適用する場合良好な結果が得られることが示唆された。

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