Abstract

【目的】血液透析患者における,体脂肪量およびその分布と動脈スティッフネスの関連を検討する.【方法】609名の血液透析患者を対象として,上腕―足首間脈波伝播速度(baPWV)を,またdual-energy X-ray absorptiometryにて,体幹,四肢および総脂肪量を測定した.【結果】baPWVは年齢や収縮期血圧と有意な正の相関を認めていた.また,baPWVに男女差は認めなかったが,非糖尿病群に比較して,糖尿病群ではbaPWVは有意に高値であった.重回帰解析において,body mass index,総脂肪量および体脂肪率は,baPWVと有意な関連は認めていなかった.一方,年齢,透析期間,性別,糖尿病の有無,収縮期血圧と独立して,体幹脂肪量は正に,四肢脂肪量は負に,baPWVと有意な関連を認めていた.【結語】血液透析患者において,体幹脂肪は動脈スティッフネスの促進と,四肢脂肪はその抑制と関連している可能性が示唆された.

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