Abstract

タイ王国・Chao Phraya川を対象とした水循環モデルを用いて,大規模ダム貯水池などの人間活動が全く考慮されていない自然流況の推定を行った.そして,現況の日河川流量の観測値と計算結果を比較することによって,大ダム貯水池の持つ治水・利水の効果について検討を行った.その結果,利水については,大ダム貯水池建設・運用によって低水流量が顕著に増加しかつ安定化したことを明らかにした.また,治水効果については,対象流域における水政策上最も重要なC.2観測所(ナコンサワン市)においてピーク流量を最大で57.8 %,平均でも42.4 %の流量低下に寄与していることを明らかにした.さらに,大ダム貯水池建設・運用によって小・中規模の洪水を約40 %減少させ,大規模洪水についても約35%を減少させる能力を持つことを明らかにした.

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