Abstract
同位体の分離にイオン交換を用いる際の理論的考察として,二相間分配による同位体分離の基礎理論を展開し,もっとも大きな分離係数をもつ系を理論的に見いだすことを目的とした。同位体A,Bが第一相で配位子Xと段階的に錯塩を形成し,第二相にAXz,AXz-ρ,AXz+q(zは一定の定数,ρ,qはある特定の整数群)が分配可能であるとすれば,分離係数は,(Kn:同位体交換反応係数,B AKz:AXz(BXz)の二相間の交換反応平衡係数,α:noΣ[AXn],-:第二相を示す)であらわされる。分離係数のうち,変化可能なおもな量として,4-lnSBA-1nBAKzを定義し,第二相に分配可能な種として,1.AXzのみ(4z),2,AXz,AXz-p(Δz,p),3.AXz,AXz+q(Δqz,q),4.AXz,AXz-ρ,AXz+q(Δ)について,Δの価を考察した。zの一定の値については,つねにΔz,ρ>4z,4>z,qの関係の得られることが明らかになった。したがって分離係数の1よりのずれを大きくするためには,第一相のイオン種が任意に第二相に分配する場合,またはあるイオン種のみが第二相に分配する場合よりも,あるイオン種より小さなイオン種,または大きなイオン種が第二相に分配可能な方がよく,実際の系では,気液反応または液一液抽出反応で中性の錯イオンのみを第.湘に分配するよりも,液一イオン交換体系によりある一定の数以上のXを配位したすべてのイオン種が分配した方がより大きい分離係数が得られる。さらに第二相に分配可能な種のうち,AXz以外のイオン種の存在最は第一相では少ないほどよく,したがって理想系は,共通に存在するある一つのイオン種AXzを境に,一つの相には,AXzより小さな錯種,他の相にはAXzより大きな錯種のみが存在する系であることが推論された。
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