Abstract
症例は72歳,男性.主訴は食後悪心,嚥下困難.上部消化管内視鏡で,切歯38cmより食道胃接合部に内腔を占拠するSMT様病変があり生検でc-kit陽性・CD34陽性で,gastro-intestinal stromal tumor(GIST)の診断となった.CTでは腫瘍の最大短径84mm,下大静脈や大動脈との接点が広範で,術後局所再発リスクを考慮し,イマチニブによる術前化学療法を施行.Day2でgrade2の腎機能障害を認め,400mg/日から100mg/日に減量し投与継続した.投与日数64日で最大短径50mmと十分な縮小を認め,左開胸開腹下部食道切除術を施行し,治癒切除となった.巨大食道GISTは術前化学療法の有効性を示す報告が散見される.本症例は投与開始2日目に認められた著明な腎障害のため,低容量とせざるを得なかった.本症例の治療経験を巨大食道GISTの治療に関する文献報告を交えつつ報告する.
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