Abstract
79 歳,女性。四肢,体幹部に自覚症状を伴わない環状の角化性褐色斑が出現してから 7 年後に,特に誘因なく既存の皮疹部に瘙痒と紅色調の変化が出現し,さらに紅色丘疹の新生も認められた。病理組織学的には錯角化性円柱 (cornoid lamella) があり,真皮上層の血管周囲にリンパ球と好酸球の浸潤を認めた。 臨床検査所見では末梢血好酸球増多がみられた。このような炎症期間が 16 カ月間続いた後,瘙痒を伴った紅色調の変化や末梢血好酸球増多は次第に軽快し,軽度の角化を伴う環状の褐色斑が残った。自験例では,表在播種型汗孔角化症の経過中に,一過性の炎症期が認められたことが特徴的であり,“inflammatory stage of disseminated superficial porokeratosis” に合致していた。
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