Abstract

50 歳,女性。初診の約 2 週間前に手指の痺れと上肢の筋力低下を自覚し,前医を受診した。手指屈側に鉄棒豆様皮疹を認め,皮膚筋炎を疑われた。胸部 CT にて間質性肺炎像を認めたため紹介となった。当科初診時,筋酵素の上昇や画像上筋炎所見は認めず,無筋症性皮膚筋炎と診断した。初診 8 日後に入院し,同時に抗 MDA5 抗体陽性と判明したため,プレドニゾロン(1 mg/kg/day),タクロリムス,シクロホスファミド大量静注療法(IVCY)を導入した。治療後肺炎像は消失し,IVCY は 3 クールで終了し退院とした。その後外来にてプレドニゾロン漸減中だが,再燃を認めていない。抗 MDA5 抗体陽性皮膚筋炎は,急速進行性肺炎を併発し予後不良であることが知られている。自験例は早期に多剤併用免疫抑制療法を行うことにより,病状の進行を抑制し得たと考えられた。

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