2-ヒドロキシ-N- (5-クロロ-2-ヒドロキシベンジリデン) アニリン類を配位子とするチタンキレート錯体の合成と性質

Abstract

シップ塩基として2-ヒドロキシ-N- (5-クロロ-2-ヒドロキシベンジリデン) アニリン類を配位子とするチタンキレート錯体を合成し, 熱的安定性, 可視吸収スペクトル, 有機溶媒への溶解性に及ぼす置換基の影響を検討した。得られたチタンキレート錯体は褐色もしくは黒色系の色調を呈し, 熱的安定性は配位子のアミン成分の芳香環にニトロ基あるいはメチル基を導入することにより向上し, クロロ基やフェニル基およびナフチル環を導入することにより低下する傾向があるが, 溶解性は配位子成分にフェニル基やナフチル環を有する錯体で向上する傾向を示した。