Abstract

本ワークショップの目的は、両国の医療における鍼灸治療の位置づけについて相互理解を深め、これまで両国で行われてきた臨床研究の報告を行い、その成果や問題点について意見交流を行うことにあった。日本からは、 (1) 風邪症状に対する和式鍼手技による多施設RCT、 (2) 肩こりに対するシャム鍼を使った圧痛点への鍼刺激、 (3) 腰痛に対する鍼通電とTENSの効果比較の研究成果とその問題点について紹介した。一方韓国側からは、 (1) シャム耳鍼の開発とその有用性についての検討、 (2) 蜂毒を用いた慢性関節リウマチ患者の治療成績、 (3) 脳卒中後遺症の筋痙縮患者に対する通常の鍼治療に痙縮に特化した鍼通電治療を加えた群の比較研究の3題が報告された。いずれも興味深い内容であり、その討議の過程において両国で鍼灸治療の置かれている立場の違いなど、その実情がお互いに理解できた意義は極めて大きく、今後の日韓共同臨床研究への発展が期待できるものであった。

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