Abstract
ガンマ線0.2~0.4Mrad照射そば粉を用いて, そばの食味評価及び物性に及ぼす照射線量と製麺条件の影響を検討したところ, 以下の結果が得られた。(1) そば粉70%配合の麺では, ガンマ線の照射線量の増大に伴って麺の食味評価が下がり, とくに麺のテクスチャーに関する評価が大きな影響を及ぼし, 硬さや粘りが大きな比重を占めていた。また, 0.3Mrad照射そば粉でも, 味や香りにガンマ線照射処理による違和感が感じられたが, その影響は僅かであった。(2) 70%配合の麺の円板曲げ加重試験では, 照射線量の増大に伴う弾性率の低下が認められ, 0.3Mrad照射で弾性率が約15%低下した。(3) ファリノグラフ試験における最大トルクは, 照射線量の増大に伴ってほぼ直線的に減少し, 照射線量0.1Mrad増すことによって, 約3%のトルクが減少した。(4) 0.3Mrad照射そば粉では, 配合比が高くなるに従って官能評価が下がり, 弾性率の増加及びたわみの減少が認められた。(5) 0.3Mrad照射そば粉を30%配合した麺では, 加水割合により官能評価が変わり, 32%加水が最適の評価を得た。また, 物性試験では, 2%の加水量の増加に対して, 10%の弾性率の減少及び20%の最大強度の低下を示した。(6) 0.3Mrad照射そば粉を30%配合した麺は, 味や香りに照射処理による影響が感じられず, 未照射品と比較しても遜色なかった。
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