Abstract

症例は40歳代男性.幼少期より腹痛と嘔吐を繰り返していた.平成16年4月,慢性特発性偽性腸閉塞で手術を施行した.平成19年10月,腹痛と嘔吐が出現し来院した.腹部CTでwhirl signを認め,小腸軸捻転の診断で緊急手術を施行した.開腹所見では,時計回りに180度捻転した小腸を認め,壊死小腸を切除し前回造設した回腸瘻より口側に小腸瘻を造設した.術後経過は良好で第33病日に転院となった.Whirl signは,腸管の軸捻転で腸間膜などの軟部組織による渦巻き状の腫瘤影を呈する特徴的なCT画像所見である.whirl signがみられても小腸閉塞がないこともあり,whirl signの腸管軸捻転に対する特異性は高いとは言えない.しかしながら,whirl signを呈し小腸閉塞を伴う場合には高率に小腸壊死に陥っているため,手術適応を検討するに際して,有意な所見であると考えられた.

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