Abstract

東アジア原産のツタは現在では西洋に広く普及している為, 西洋的なイメージを持つに至り, 日本的なイメージはやや希薄になっている。本稿では, ツタが日本では古来どのように観賞されてきたのかを明らかにすることにより, その来歴に応じた重層的な, 豊かなイメージの形成に資することを目的として, 古典和歌に詠まれたツタが, どの様な視点から観賞されているかを分析した。その結果, 植物自体の特性を観賞する視点, 他の植物と対比して観賞する視点, 植物の繁茂している場に関連した観賞の視点, 特定の土地と関連した観賞の視点という4つの類型について, 観賞の視点を明らかにすることが出来た。

Full Text
Published version (Free)

Talk to us

Join us for a 30 min session where you can share your feedback and ask us any queries you have

Schedule a call