Abstract

ツタ (Parthenocissus tricuspidata) は, 東アジア原産であるが, 現在では西洋の風景の一要素となっている。本稿では, アメリカ合衆国へのツタの伝播と普及の経緯を, 主として当時の英米の造園.園芸関係雑誌の記事に基づき, 明らかにしようとした。ツタは1868年, John Charltonがイギリスのヴィーチ商会からアメリカ合衆国に導入し, 1869年に市販された。1880年頃以降, Boston市とその近郊で普及し風景の特徴となるに至り, Bostonivyの名で呼ばれるようになった。1890年代には, New York市周辺でも普及しており, 建築物壁面の他, 鉄道法面にも用いられた。19世紀末までには, 内陸中部の州や太平洋沿岸でも植栽されていた。

Full Text
Published version (Free)

Talk to us

Join us for a 30 min session where you can share your feedback and ask us any queries you have

Schedule a call