Abstract

福岡県における1999年産の麦類の作況指数と10a当たり平均収量はそれぞれ小麦で132, 447kg, 二条大麦で118, 398kgと1945年以来の麦作史上2番目の記録的な豊作となり, 外観品質も優れた. 多収要因としては, 分げつ期の多照と節間伸長期の少雨により, 小麦では穂数が多く確保されたことにより, 1穂粒数は減少したものの, m2当たり全粒数が増加したことと, 登熟最盛期間中の多照により, m2当たり全粒数が多かったにもかかわらず, 千粒重が平年より重くなったことによると考えられた. 二条大麦では穂数が多く確保されてm2当たり全粒数が多くなったのに加えて, 登熟中~後期の多照のため千粒重が増加して整粒歩合が向上したことによると考えられた. 検査等級は小麦では1等比率が85%以上, 食糧用二条大麦では1等比率が90%以上, ビール大麦では2等以上が85%以上と極良質であった. また, 小麦においては, 暖冬少雨年での収量および外観品質は, 第1回追肥を減らすことで高まるとともに, 早播栽培では苗立ち本数を減らすことで高まった. 品種面からは良質で多収品種であるチクゴイズミの導入普及効果が認められた.

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