Abstract

メキシコ原産であるトウダイグサ科のカワリバトウダイ(Euphorbia graminea Jacq.)は,日本でも沖縄本島のうるま市で2004年に確認された外来種であり,近年においても,沖縄県の離島である宮古島の各所でカワリバトウダイの生育を観察し,サトウキビ圃場への侵入を確認した。そこで,宮古島地域でのサトウキビ圃場におけるカワリバトウダイの分布状況およびその推移を把握するため,標本調査,過去に行われた植生調査の確認を実施し,現地調査を2017~2018年および2019年の2回に渡って行った。その結果,宮古島地域では2007年に初めて確認され,5年ほどで分布を拡大しながらサトウキビ圃場に侵入し,10年ほどで一部の離島を除くほぼ全域に広がり,2019年には宮古島地域のサトウキビ圃場全体の20~30%で確認された。本調査結果から,宮古島地域ではカワリバトウダイが既にサトウキビ圃場における主要な雑草の一つとなっており,また本地域において短期間で急速に分布拡大をしたことから,他地域においてもサトウキビ圃場における主要な雑草となる可能性があり,注視していく必要がある。

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