Abstract

海外において,火災で発生する有害物質に曝される消防隊員は,将来的に健康を害するリスクを有しているとされており,それを低減するための対策が既に講じられている.当庁では,火災現場で発生する有害物質の中毒性を中心に検証し,必要な対策を提言した実績があるものの,発がん性の観点から検証した実績は乏しい.本検証では主として,発がん性を有する揮発性有機化合物(以下「VOC」という.)であるベンゼン(以下「BZ」という.)発生時の火災環境とBZ濃度の関係等を検証した.また,その実験結果の裏付けをとるため,実際の火災現場における検証も実施した.その結果,火災現場ではVOCが発生し,火点室内や可燃物が高温になるほどBZの発生量が多いことが明らかとなった.

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