Abstract

登熟期に湛水処理, 倒伏した二条オオムギ「アサヒ19号」,「成城17号」,「さつき二条」の種子を用い休眠覚醒を検討した. 湛水処理は, 登熟期に4回行い, 成熟期に刈取った. 倒伏の有無について, 対照区のなかで倒伏程度4以上のところから, 対照区の成熟期と同じ日に刈取った. 湛水処理, 倒伏した植物よりの休眠覚醒は, 種子の粒厚が (2.8mm以上)>(2.5≦~<2.6mm)>(2.2≦~2.4mm) の順に早かった. また, 一穂の着粒位置ごとの種子では, 休眠覚醒程度における発芽率は, 1000粒重と高い相関を示した. また, 湛水処理が芒の光合成におよぼす影響を,「さつき二条」と「四系8473」を用いオートラジオグラフィーによって調査した結果, 一穂の上部において光合成能力の低下を示していた. したがって, 湛水処理, 倒伏によって休眠覚醒の早い大粒種子が減少することにより, 間接的に休眠覚醒が遅れるものと思われる.

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