Abstract

ダイズにおける草型の化学的制御に関する基礎的知見を得るため,九州地方の秋ダイズ品種フクユタカを供試し,ジベレリン(GA3)の節間伸長に及ぼす影響を処理濃度と処理時期について検討した. 主茎の各節間はジベレリン濃度O.1ppm以上の処理によって伸長が促進され, O.1-1OOOppmの範囲内では濃度が高いほど促進効果が大きく,残効も長かったが,節間径は処理によって伸長が促進された節間で細くなった. また,葉柄も節間長と同様に処理によって伸長が促進された. 処理の効果は花芽分化期処理で最も大きく,処理時に伸長中であった節間および処理後に伸長した節間が長くなった. また,花芽分化期処理では節間数の増加が認められた. このように, ジベレリン処理は栄養生長量を増大させたが,粒重(収量)の増加には結びつかなかった. 以上の結果から,生育の適当な時期にジベレリン散布処理を行えば,節間の伸長量や節間数を増大させることによって草丈や草型を制御できる可能性が示唆された.

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