Abstract

佐賀県は2012年に佐賀大学に肝疾患医療支援学講座と肝疾患センターを設置し,ウイルス性肝炎を中心とした対策に乗り出した.肝疾患対策を予防・受検・受診・受療・フォローアップの5ステップに分け,それが速やかに回るシステムを肝疾患診療連携エコシステムと命名した.関係機関が連携して各段階で患者を支援する「佐賀方式」を構築・運用したことにより,1999年から続いていた肝がん粗死亡率の全国ワースト1位を2019年に脱却することができた.この「佐賀方式」では,肝炎ウイルス検査の問診票や精密検査の結果報告書等を用いた調査,テレビCMやリーフレットの効果計測,医師・患者の聞き取り調査等,数多くの調査に基づいた対策を行った.その中で,今後の肝疾患対策にとって地域を問わず有用な示唆が複数得られたので報告する.

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