Abstract

近代ロボット手術の先がけであるda Vinci Surgical System(da Vinci)が医療現場に登場してから20 年が経過し,ロボット支援手術(RAS)の情勢が変化しつつある.形成外科領域では,ロボット支援マイクロサージャリー(RAM)が今後発展の期待される分野である.RAM は細かい操作が可能であること,震えが除去されること,ロボットアーム先端の可動域が広いことなどが利点であり,応用範囲は広いと考えられる.ただし,現在汎用されているda Vinci はマイクロサージャリー用に開発されたものではなく,Microsure やMMI などにより再建用マイクロサージャリー用ロボットの開発が行われている.これらは既存の顕微鏡を用いて拡大した視野下で操作するように開発されており,血管吻合やリンパ管吻合,神経縫合などが行える.これらの機器が臨床で使用されるようになると手術対象がもっと細かいものになり,技術的革新にもつながっていく可能性が期待できる.また,将来的には各種の組織診断技術や人工知能(AI)と組み合わせることによって現在行えない手技が行えるようになるなど多くの展開も期待される.

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