Abstract

都市ゴミあるいは産業廃棄物焼却炉排ガスから塩化水素ガスなどの酸性ガスを除去する方法として,バグフィルタ上流の排ガス中に消石灰粒子を噴霧する方法がよく用いられる.本研究では,焼却炉排ガスを想定し,300°Cまでの高温において,塩化水素ガスと消石灰粒子との反応機構と反応速度をSTDR(Short Time Differential Reactor)を用いて検討した.その結果,湿潤空気中では消石灰粒子の最終反応率が最大になる温度が存在すること,また,反応速度は塩化水素ガス濃度とともに増加するが,最終反応率は塩化水素ガス濃度によって変化しないことがわかった.さらに,反応生成物のXRD分析を行った結果,塩化カルシウムは全く生成されず,CaClOHのみが生成していることがわかった.このことから,焼却炉排ガスにおいて通常報告されているように,消石灰1モルと塩化水素ガス1モルが反応するといえる.

Full Text
Paper version not known

Talk to us

Join us for a 30 min session where you can share your feedback and ask us any queries you have

Schedule a call