Abstract

症例は34歳女性.近医で内痔核に対しprocedure for prolapsed and hemorrhoids(以下PPH)法による痔核根治術を受けた.術翌日から39℃の発熱を認め近医に入院し,精査加療目的で当院を紹介され受診した.受診時,著明な炎症反応と腹部造影CT検査で直腸周囲のdirty fat signを認めた.また,腰椎麻酔下に直腸を観察すると歯状線直上の肛門粘膜が欠損し深掘れ潰瘍を形成していた.PPH術後縫合不全による直腸潰瘍および直腸周囲炎と診断した.膿瘍形成や腹腔内への穿孔を認めなかったため,絶飲食とし抗生剤投与で保存的に加療した.炎症所見は徐々に改善し,治療開始2週間後に食事を開始し,排便時痛も改善したため2カ月後に退院した.PPH法は術後疼痛も少なく欧米を中心に広く普及しているが,時に重篤な合併症をきたすことがあり,早急な判断と適切な治療が必要であると考えられた.

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