Abstract

1. 各種香辛料の石油エーテル可溶区分と不溶区分の抗酸化効果を, POVを指標として, BHAおよびトコフェロールの抗酸化効果と比較検討した。2. 石油エーテル可溶区分にのみ抗酸化効果が認められた香辛料は, オレガノ, オールスパイス, シナモン, アニス・シード, セロリ・シード, ブラックペパー, コリアンダー, クミン・シードの8種類であった。オレガノはBHAの0.02%添加に相当する抗酸化効果を示したが, その他の香辛料の抗酸化効果は, トコフェロールの0.1%添加の場合と同程度であり, BHAの0.1%添加に相当するほど強い抗酸化効果を示したものはなかった。3. 石油エーテル不溶区分にのみ抗酸化効果がみられたものは, レッドペパー, タラゴン, ベイリーブス, バジル, ポピー・シードの5種類であったが, いずれもトコフェロール0.1%の添加に相当する抗酸化効果であった。4. 石油エーテル可溶区分と不溶区分の双方に強い抗酸化効果が認められたものは, ローズマリー, セージ, メース, タイム, マジョラム, クローブ, ジンジャー, ナツメグの8種類の香辛料であり, いずれもBHAの0.02%以上のかなり強い抗酸化効果を示した。これらの香辛料には, トコフェロール以外の抗酸化性物質の存在が予想された。

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