Abstract

要旨【目的】治療抵抗性心停止に対する経皮的心肺補助(以下,PCPS)の転帰良好な因子として,初期心電図がショック適応心リズム(以下,ショックリズム)と心停止(以下,CA)からPCPS開始までの時間(以下,CA to PCPS)が短いことが挙げられる。しかし,近年ではショック非適応心リズム(以下,非ショックリズム)でも転帰良好な症例が報告されており,院外心原性心停止における初期心電図別のCA to PCPSと1か月後の転帰良好について検討した。【対象】これは単施設,後方視的研究であり,2000年1月から2017年3月に院外心原性心停止症例に対してPCPSを導入した219例(平均58歳,男性193例)を対象とした。【結果】ショックリズム群(167例)と非ショックリズム群(52例)において,転帰良好率は31% vs 10%(p=0.003)であり,CA to PCPSの中央値は44.0分 vs 35.0分(p=0.014)であった。さらにCA to PCPSを5分ごとに区切り転帰良好率を検討すると,ショックリズム群では36~40分で59%であったが,41~45分では33%まで低下しており,非ショックリズム群では40分以降に転帰良好は存在しなかった。【結語】心停止から40分以内のPCPS導入がより転帰良好になると考えられたが,非ショックリズム群ではさらに短縮する必要がある。

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