Abstract

北海道北部地域の西部には,新第三紀以降の堆積物の全層厚が約6,000mに及ぶ天北堆積盆が分布する.同堆積盆の後期鮮新世以降におけるテクトニクスは,ユーラシア(アムール)プレートと北米(オホーツク)プレートとの相互作用により基本的な枠組みが形作られており,その枠組みのもと,西フェルゲンツをなすfold-and-thrust帯の地質構造の形成や,堆積中心の西方への移動が進行したと考えられる.また,最終氷期の4.2 ~1.2万年前にかけて不連続的永久凍土帯にあったと考えられる幌延地域では,下刻作用に加えて周氷河作用が合わさり,現在の地形と表層地質が形成されたと考えられる.見学旅行では,天北堆積盆の南東部に位置する幌延地域西部において,新第三系および第四系に発達する割れ目群と堆積相,それら地層を覆う風成堆積物,周氷河成と考えられる堆積物,およびそれら地層のボーリングコアを観察する.また,日本原子力研究開発機構,幌延深地層研究センターにおいて,周氷河地形の観察と地下施設関連設備の見学を行う.

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