Abstract
ポストゲノムの近年、タンパク質の立体構造データの登録数が飛躍的に増加している。タンパク質を構成しているアミノ酸の配列に基づく類似性検索では見つからない立体的に類似している遠縁ホモログが見つかっており、タンパク質の立体構造の類似性(ホモロジー)検索が求められている。我々は、新規な三角形IDに基づくタンパク質立体構造ホモロジー検索の可能性について検討を行った。三角形IDとは、辺の長さに幅を持たせた三頂点20種類のアミノ酸の組み合わせ8000個の数値IDである。タンパク質のアミノ酸Cαの位置関係を三角形に見立て、該当する三角形IDにすべて数値変換し、その三角形IDを比較する方法である。本手法の有効性を示すために、立体構造的に類似しているタンパク質のセリンプロテアーゼファミリとそれと異なるファミリのタンパク質を用いて検証用データセットを作成した。そしてセリンプロテアーゼファミリであるヒトのトロンビンを検索式に、同じセリンプロテアーゼファミリのヒトとウシのトロンビン、ファクターXa、トリプシン、そして異なるファミリのHIV-1プロテアーゼ、PTP1Bを含む58個の検証用データセットに対して三角形IDに基づくタンパク質立体構造ホモロジー検索を行った。その結果、類似度の高い順から、ヒトのトロンビン、ウシのトロンビン、そして同じセリンプロテアーゼファミリであるファクターXa、トリプシンがその次ぎに続き、下位にセリンプロテアーゼと異なるHIV-1プロテアーゼ、PTP1Bとなり、三角形IDに基づくタンパク質立体構造ホモロジー検索の可能性を示した。
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