Abstract

電気伝導度検出器を用いたイオンクロマトグラフィー(IC)で,水中の残留塩素と他の陰イオンとの同時定量法を検討した.水中の残留塩素とp-トルエンスルホンアミド溶液を反応させ,生成したクロラミンTにシアン化カリウム溶液を加えて塩化シアンとし,これをシアン酸イオンに酸化してIC法で分析することにより,残留塩素を定量できる.生成したシアン酸イオンは4時間以上安定で,他の陰イオンと十分に分離されるので,同時定量できる.残留塩素0.02~2.0 mg l-1の範囲で生成したシアン酸イオンのピーク面積と良好な直線性を示し,相関係数は0.9999である.本法による残留塩素0.1 mg l-1の相対標準偏差は3.56% である.また,IC法及びジエチル-p-フェニレンジアミン(DPD)吸光光度法で水道水中の残留塩素を定量した結果,よく一致していた.

Full Text
Published version (Free)

Talk to us

Join us for a 30 min session where you can share your feedback and ask us any queries you have

Schedule a call