Abstract
第50回日本透析医学会総会 (2005年6月24日~26日, 横浜) において同会統計調査委員会から正式に「わが国の透析医療には地域差が存在する」と発表された. 慢性透析患者の治療成績には人種など遺伝的背景が強く影響するとされているが, 単一民族国家とされるわが国において地域差が存在することは注目に値する. 今回都道府県別透析導入患者生存率に影響を与える因子を検討した. 日本統計局発表および「わが国の慢性透析療法の現況」に示された都道府県別データに単回帰および重回帰分析を行った. 結果, 単回帰分析では都道府県面積/透析施設数, 65歳以上導入患者比率, 導入患者平均年齢, 一般老年人口割合, 年平均気温, 一般人口粗死亡率, 平均余命, 一般人口脳血管疾患・心疾患 (高血圧を除く) による死亡率が, 都道府県別1995~1999年透析導入患者5年生存率と相関を認めた. 重回帰分析では目的変数を都道府県別1995~1999年透析導入患者5年生存率とした場合, 有意な要因として選択されたのは, 心疾患 (高血圧性を除く) による一般人口死亡率 (P=0.0483, F=4.1438, 負の相関), 年平均気温 (P=0.0013, F=11.9212, 正の相関), 65歳以上導入患者比率 (P=0.0081, F=7.7596, 負の相関) であった. 都道府県別透析導入患者生存率には透析導入後に制御できない因子の影響があると考えられた.
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